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人材派遣業界 人材ビジネス業界 コラム集
 
2008.05.8 【地方景気総括判断6年ぶり下方修正】
2008.04.10 【成功ノウハウ集「人材派遣業を失敗させない法則」】
2008.03.21 【派遣会社の情報公開について】
2008.03.06 【緊急違法派遣一掃プランの実施】
2008.02.07 【人材派遣という働き方のステータスを向上させるには?】
2008.01.17 【グッドウィル問題を考える】
2008.01.08 【平成18年度の事業報告集計結果に関するレポート】
2007年バックナンバー
2006年バックナンバー
2005年バックナンバー
2004年バックナンバー
2003年バックナンバー

【2008年05月08日】 【地方景気総括判断6年ぶり下方修正】
  〜2008年1−3月期の地域経済情勢報告6年ぶりに下方修正〜

 財務省は4月21日、2008年1−3月期の地域経済情勢報告をまとめました。今回の報告では、関東や東海など5つの地域の景気の総括判断を前回(昨年10−12月期)から下方修正しました。全局総括は、前回の「一部によわい動きがみられるものの、緩やかな回復が続いている」から「全体としては、このところ足踏み状態になっている。」へと総括判断を引き下げました。全体の判断を下方修正するのは2001年10−12月期以来、6年3ヶ月ぶりのことです。アメリカ経済の急減速や原燃料価格の高騰が影を落としています。

 額賀財務相は冒頭の挨拶で、「現在の日本経済は足踏み状態にあるり、原油高や米国経済など下方リスクも存在し、日本経済の下振れ懸念も強まっている」と述べ、地方経済を取り巻く状況に厳しい認識を示しました。今年度は、全国的に厳しい状況下でのビジネス展開になりそうです。

  【各地域の経済動向(総括判断)】
財務局名 前回(1月21日) 今回 前回との比較
全局総括 一部に弱い動きがみられるものの、緩やかな回復が続いている。 全体としては、このところ足踏み状態になっている。
北海道 一部に緩やかな持ち直しの動きが続いているものの、一方で弱い動きもあり全体としては横ばいとなっている。 弱い動きが広がっているものの、一部に緩やかな持ち直しの動きもあり、全体としては横ばいとなっている。
東北 持ち直しの動きがさらに緩やかになっている。 持ち直しの動きが引き続き緩やかになっている。
関東 一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに回復している。 回復の動きが弱まっている。
北陸 一部に弱い動きがみられるものの、緩やかな回復が続いている。 これまでの緩やかな回復に足踏みがみられる。
東海 総じて拡大基調にある。 これまでの拡大基調が緩やかになっている。
近畿 緩やかに回復している。 緩やかに回復している。なお、企業の景況感が「下降」超となっていること、加えて海外の経済の動向、原油・原材料価格の動向等に留意する必要がある。
中国 おおむね回復している。 緩やかに回復している。
四国 このところやや足取りが鈍くなっているものの、総じてみると緩やかに持ち直している。 緩やかな持ち直しの動きに足踏みがみられる。
九州 緩やかな回復の動きに足踏みが見られる。 足踏み状態が続いている。
福岡 緩やかに回復している。 緩やかに回復している。
沖縄 緩やかに回復している。 緩やかに回復している。


 全国11地域のうち総括判断を下方修正したのは、景気回復をけん引してきた関東、東海の他北陸、中国、四国の5地域にのぼりました。都道府県別の経済情勢も、下方修正が静岡や愛知など15県に上り、26都道府県が下方修正した2004年10−12月期以来の多さとなりました。

 【中途採用1.6%増。伸び率大幅鈍化】
 多くの企業では、今まで景気回復に伴い新卒も中途も大幅に採用をのばしてきましたが、景気の先行きに不安感が出てきた中、人手不足を補う「即戦力」として企業の期待を集めてきた中途採用の拡大ペースが鈍ってきました。

 日本経済新聞社が4月22日まとめた主要企業の採用計画調査によると2008年度の中途採用数は前年度比1.6%増にとどまり、前年度の6.1%に比べ伸び率が大幅に鈍化しました。

 全国的に景気動向が下方修正される中、景況感の悪化を背景に事業拡大に伴う戦力補充などを目的とする中途採用への慎重姿勢が強まったと見られています。

 特に内需型企業の多い非製造業が0.2%増と伸び悩みが目立ちました。一方製造業は前年度比2.9%増。中でも自動車・部品は、14.1%増、造船は17.5%増と大幅な増加を予定しています。

 【人材派遣業界への影響は?】
 人材派遣業界への影響はどうでしょうか。昨年度までは、企業業績の好調を背景に営業的には数多くの受注を獲得することができたようです。しかし、極端な人手不足の中スタッフを引き当てられず、売上の大幅増につなげられなかった派遣会社が多いようです。

 景気後退の局面では、今度は企業側の人材採用意欲が落ち込み、受注が減少してくることが予想されます。今度は、営業力の勝負になり少なくなりつつある受注獲得野の争奪戦が繰り広げられてきます。受注がとれる時に、真の営業力強化を測り、お客様を囲い込んできた派遣会社の存在が高く評価され、逆に何も考えず受注が取れるので自社には営業力があると勘違いしていた派遣会社は苦戦することになります。一時的には派遣料金のダンピングがおこるかもしれません。
 まだ、少し時間的な余裕はあると思いますが、早いうちに営業戦略を見直し、値段で勝負するのではなく、他の要因で派遣先のほうから選ばれる派遣会社にならなければなりません。

 そのためには、派遣という仕組みを根本から理解して、派遣という雇用形態を有効に活用してもらう提案をしていくことが大切です。特に最近はコンプライアンスが重視されています。法律で規制を受ける派遣社員の活用は、思ったほど楽ではありません。しかし、本当に派遣の利点を理解して、人材ポートフォリオに基づいた派遣社員有効活用のノウハウを持った人材ビジネス会社から派遣社員を受け入れることは、派遣先に大きなメリットをもたらすのです。そこをわかってもらえるような企業活動を行うことが、これからの競争に勝ち残るポイントなのではないでしょうか。
【2008年04月10日】 【成功ノウハウ集「人材派遣業を失敗させない法則」】
  〜成功ノウハウ集の第一弾ができあがりました。一部ご紹介します!〜

  ホームページでもご紹介しておりますが、このたび成功ノウハウ集第一弾として小冊子「人材派遣業を失敗させない法則」が完成いたしました。この成功ノウハウ集は、当社が今まで皆様から頂いたご相談やコンサルティングの経験から、たくさんの問題点が浮かび上がってきたものに対して、少しでも解決のヒントになればと思い冊子にまとめたものです。今回は、その一部をご紹介いたします。紙面の関係で全文は掲載できません。小冊子をご希望の方は、お手数ですが別途お申し込みください。

  【競争が激化する派遣業界】
  派遣を中心に請負や紹介を扱う人材ビジネス業界には、未だに新規参入する企業が後を絶ちません。日本人材派遣協会のホームページで確認すると、毎月100以上の事業所が許認可を受けていることがわかります。累計では、平成19年度で全国に25,000以上の派遣事業所が存在しているのです。

  こんなにたくさんの会社ができあがる程、需要は旺盛なのでしょうか。確かに、派遣市場は年々拡大を続け、平成18年度の売上規模は、一般・特定を併せて5兆4千億円を超えています。派遣を業として行っている一般労働者派遣事業の売上は、4兆4千億円にのぼり、対前年度比30%以上も増加しています。

  単純計算になりますが、1事業所あたり、1億7千万円程度となります。しかし、実際には、売上が1億円未満の事業所が60%ほどを占めています。実は、年間の売上高が1億円未満では、派遣会社として利益を出すことができていないのです。

  年間1億円の売上とは、月830万円程の売上です。派遣人数に換算すると約30人です。30人の派遣スタッフが、1ヶ月フルに稼動してくれて実現できる数字です。

  人材ビジネスを行ってみると分かりますが、月30人のスタッフが毎月フルに働く状態を継続させることは、なかなか大変なことです。30人いったかな、と思うとまた減ってしまうという繰り返しなのです。俗に言うところの30人の壁という状態です。

  まあ、30人のスタッフが稼動してくれるところまでいってくれればまだしも、大半の派遣会社は、そこまでも到達しないのです。

  【派遣会社が伸びない理由】
  その理由は、派遣会社を始める方々は異業種から参入されてくる方が多く、派遣業というものがどういうものかを知らずに始めることが多いからなのです。

  中には、人事部で採用を経験したことのある人もいらっしゃいますが、スタッフ募集一つとってみても、自社の社員を採用する時とは、やり方が全くと言っていいほど異なるのです。

  また、派遣会社で初めて求人を担当することになった人も多くいらっしゃいます。今まで一度も求人広告を作ったことがない人、つまり、言い方は悪いのですが、ズブの素人ということになります。

  こうなると募集効果などあったものではありません。

  最近は、どの業界も求人難でなかなか思うように応募者を集めることができません。そんな状態が続くと、求人にかける費用すら惜しくなってしまい、最低ラインにも満たない求人募集しかしていないところが出てきます。俗に言うオーダーが入ったら求人を行うというものです。「それが何か悪いの?」と思われる方がいらっしゃったら、その時点で派遣会社失格です。

  でも、考えてみれば、そういう状況におかれてしまったことは、かわいそうなことなのです。実は、本当にコンスタントに求人するだけのオーダーを取ってこられない会社が多いことも事実です。

  派遣会社にとって、スタッフ募集とクライアントからのオーダー獲得は車の両輪で、どちらもないがしろにできない大事なものです。

  よく「にわとりが先か、たまごが先か」という議論がありますが、派遣業界では、「スタッフが先か、オーダーが先か」ということを考え、結論が出ないため相談に来られる方が多いことも事実です。それだけ経営においても、言い方は悪いのですが、素人の方が多いのです。

  以前は、求人媒体として求人誌が多く使われていました。その時代は、オーダーをもらっても求人をかけるタイミング(掲載の締切日)が合わないと、1週間後でなければ求人誌に掲載することができず、お客様を待たせてしまい、成約に結びつけることができないといったことが多かったものです。そのため、派遣会社はできるだけ多くのスタッフ、つまり、登録者をストックしておくことが優先されていました。管理台帳の記載事項・通知事項の追加は、派遣先に関するものです。派遣元としては派遣先に、内容を伝え協力を求めるようにしていかなければなりません。

  【募集は急速にインターネットにシフト】
  しかし、今は募集媒体がインターネットに急速にシフトしています。ネット求人の場合は、オーダーが入るとすぐに求人できるため、今ではオーダーをできるだけ多く獲得することが優先されています。

  ということは、オーダー量を増やすための活動をしていかなければならないということになります。「にわとりが先か、たまごが先か」など考える暇があったら、顧客開拓をしてオーダーを取ってこい、ということになるのです。

  ところが、その活動ができないのです。今の時代、やみくもにとび込みでお客様を訪問しても、会ってもくれません。つまり、営業としては顧客開拓の活動をしているつもりでも、お客様側は、開拓されたなどと思ってくれていないのです。そんな活動は自己満足以外の何ものでもありません。

  そんなことをしているうちに、お客様へのアプローチすら、営業がしなくなってしまうのです。それはそうですよね。行く所が見つからない上にいつも門前払いでは、やる気もなくなってしまいます。こうなるとオーダーなど取れるはずがありません。

  ここまで考えてみて下さい。オーダーがないのだから、募集すらうつことができない状態になってしまいましたね。これでは、伸びようにも伸びないのは当たり前なのです。

  ここから先が、解決のポイントですが、以下は小冊子でご確認ください。ご希望の方は、ホームページからお申し込み下さい。

 https://ssl.b-partner.com/cons/sien2.html
【2008年03月21日】 【派遣会社の情報公開について】
  〜日雇派遣指針で定められた情報公開が「派遣元が講ずべき指針」に追加されることに!〜

 前回のBPインフォメーション第61号で日雇派遣指針の概要と労働者派遣法施行規則の改正内容をお伝えしました。労働者派遣法施行規則の改正は、日雇派遣にかかわらずすべての派遣元事業主に共通な改正です。中でも派遣先管理台帳の記載事項・通知事項の追加は、派遣先に関するものです。派遣元としては派遣先に、内容を伝え協力を求めるようにしていかなければなりません。

 また日雇派遣指針にある「情報の公開」については、労働省告示第137号の「派遣元が講ずべき指針」の第13項として、まったく同内容が追加されることになります。すなわち派遣会社は、日雇派遣を行っている、いないにかかわらず指針に従ってホームページなどに「労働者派遣の実績」、「教育訓練」、「派遣料金の額、派遣労働者の賃金の額」などを公開することを求められているのです。

 公開の趣旨が、派遣先及び派遣労働者が良質な派遣元事業主を適切に選択できるためのものであるため、さらに詳細に情報を公開することは望ましいこととされています。

 このことにより、派遣会社では今以上にホームページの重要性が増してきました。ホームページについては、もっと見直しし、十分な情報を公開しているかどうかチェックしてみてください。今後は、そのあたりが派遣労働者を集めるポイントになります。以下に厚生労働省が指針で示している情報公開に関する詳細を記します。

  【情報の公開】(日雇派遣指針第10及び派遣元指針第13)

 (1)労働者派遣の実績を公開する際には、派遣先の実数、派遣労働者の数、日雇派遣労働者の数を公開し、事業報告書に記載した数を記載すること。また、教育訓練について公開する際には、事業報告書に記載した教育訓練の種類及びその内容を記載すること。

  (2)派遣料金の額及び派遣労働者の賃金の額を公開する際には、労働者派遣事業全体のそれぞれの平均的な1人1日(8時間として算定する。)当たりの額、日雇派遣に係るもののそれぞれ平均的な1人1日(8時間として算定する。)当たりの額を公開し、事業報告書に記載した額を記載すること。また、派遣労働者等にとって分かりやすい業務の種類の別に、派遣料金の額及び派遣労働者の賃金の額の公開を行うことが望ましく、例えば、営業、販売、製造、一般事務などの区分が考えられること。

 (3)(1)及び(2)にかかわらず、派遣先及び派遣労働者が良質な派遣元事業主を適切に選択できるよう、さらに詳細に情報を公開することは望ましいこと。

 (4)派遣元事業主による情報の公開については、事業運営の状況に関する情報の公開を求めるものであって、個別の派遣労働者に係る派遣料金の額及び賃金を公開することを定めたものではないこと。

 (5)情報の公開の方法としては、ホームページに公開すること、派遣労働者及び派遣先の求めに応じて開示できるよう文書を用意しておくこと等が考えられること。

 ※当社では、派遣会社の皆様のホームページ政策運営のお手伝いをお受けしております。ホームページにて当社が作成した派遣会社様の事例紹介をしておりますので、ぜひご覧頂きお問い合わせください。


  【公開の例】

 下記項目は、厚生労働省が公開の際の例示を示したもので、最低限記載しなければならない情報です。実際にはそれ以上の公開を考えた方が良いとされています。

 《労働者派遣の実績》

労働者派遣の実績 内容
派遣先の件数 285件
派遣労働者数 4,435人(1日平均)
日雇派遣労働者数 1,873人(1日平均)

 ※事業報告書に記載しているものと同様のことを公開する。

 《教育訓練》

教育訓練の種類 内容
パソコン研修 ワープロソフト
表計算ソフトの操作方法
派遣前講習 新規採用時の関係法令の講習

《派遣料金の額、派遣労働者の賃金の額》

業務 派遣料金(1日(8時間当たり)の額) 賃金(1日(8時間当たり)の額)
全体 15,577円 10,571円
日雇派遣 13,998円 9,500円
事務用機器操作(5号) 14,479円 10,060円
ファイリング(8号) 13,372円 9,172円
販売 13,404円 9,096円
製造業務 12,597円 8,549円

 ※上の4つは、事業報告書に記載しているものと同様のことを公開する。

 ※下の2つは、事業報告書に記載された区分のみならず、派遣労働者に分かりやすい区分でも、公開することが望ましい。

 ※(注)この指針は2008年4月1日から施行されます!
【2008年03月06日】 【緊急違法派遣一掃プランの実施】
  〜日雇派遣指針・労働者派遣法施行規則改正について〜

  厚生労働省は、2月28日付けで「緊急違法派遣一掃プラン」の実施を発表しました。それに加え、同日付で日雇派遣指針と労働者派遣法施行規則の改正も発表しています。

  ご承知のように、夏ごろまでは、今年派遣法の改正が行われるのではないかという期待で業界は、胸を膨らませておりました。期間制限の緩和や事前面接の解禁が間近と思われていた矢先、フルキャストが事業停止命令をうける事態に発展しました。その少し前から、「データ装備費」問題で注目を集めていたため、一気に風向きが変わり始めました。労働政策審議会労働力需給制度部会でも労使の意見の隔たりが大きく、調整不能状態になってしまい、根本的な議論から始めなければならないとの中間発表を出すに至りました。また、フルキャストに続きグッドウィルが事業停止命令を受けるに至り、すっかりおなじみになった「日雇派遣」に規制を加える動きとなりました。それが、日雇派遣指針と労働者派遣法施行規則の改正です。

  【日雇派遣指針の概要】

  この指針の対象となる日雇派遣労働者の範囲は、日々又は30日以内の期間を定めて派遣元事業主に雇用される者となっています。また、30日以内の期間を定めた雇用契約を更新して通算30日を超えるような場合でも対象となります。その上で、次の11項目を定めています。

  1.日雇派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置

 (1)派遣元事業主及び派遣先は、労働者派遣契約を締結する前に、互いに、日雇派遣労働者の就業条件をよく確認しなければならない。

 (2)派遣元事業主及び派遣先は、協力して、労働者派遣契約、雇用契約の期間を長期化しなければならない。

 (3)労働者派遣契約の解除の際に、就業のあっせんや損害橋用等の適切な措置を図る。また、派遣先は、派遣元事業主から請求があったときは、解除の理由を明らかにしなければならない。

  2.労働者派遣契約に定める就業機会の確保

 (1)派遣元事業主は、定期的な派遣先の巡回、派遣労働者からの就業状況の確認等により労働者派遣契約に定められた就業条件を確保しなければならない。

 (2)派遣先は、指揮命令者等の関係者への就業条件の周知徹底し、労働者派遣契約ごとに少なくとも1回以上の就業場所の巡回・指揮命令者からの就業状況の報告等により労働者派遣契約に定められた就業条件を確保しなければならない。

  3.労働・社会保険の適用の促進

 (1)派遣元事業主は、労働・社会保険(日雇に関する保険を含む。)の手続きを適切に行う。

 (2)派遣元事業主は、派遣先に対し労働・社会保険の適用状況を通知し、派遣先と日雇派遣労働者に未加入の場合の理由の通知を行う。

 (3)派遣先は、派遣元事業主が適切に手続きを行っていないと考えられる場合には、適切に行ってから派遣するよう求めなければならない。

  4.日雇派遣労働者に対する就業条件の明示

 (1)派遣元事業主は、労働基準法に定められた労働条件の明示を、文書により確実に行わなければならない。

 (2)派遣元事業主は、労働者派遣法に定められた就業条件等の明示を、モデル就業条件明示書(日雇派遣・携帯メール用)の活用等により確実に行わなければならない。

  5.教育訓練の機会の確保等

 (1)派遣元事業主は、日雇派遣労働者が職務を遂行するために必要な教育訓練を派遣就業前に実施しなければならない。

 (2)派遣元事業主は、職務を効率的に遂行するための教育訓練を実施するよう努めなければならない。

  6.関係法令等の関係者への周知

 (1)派遣元事業主は、派遣労働者登録用のホームページや登録説明会で関係法令の周知を行わなければならない。また、文書の配布等により、派遣先、日雇派遣労働者等の関係者に関係法令の周知を行わなければなら ない。

 (2)派遣先は、文書の配布等により、派遣労働者、日雇派遣労働者を直接指揮命令する者等の関係者に関係法令の周知を行わなければならない。

  ※関係法令・・・労働者派遣法、労働基準法、労働安全衛生法、雇用保険法、健康保険法等

  7.安全衛生に係る措置

 (1)派遣元事業主は、雇入れ時の安全衛生教育を行わなければならない。

 (2)派遣先は、危険有害業務就業時の安全衛生教育を確実に行わなければならない。

  8.労働条件確保に係る措置

 (1)派遣元事業主は、日雇派遣労働者の賃金の一部を控除する場合には、購買代金、福利厚生施設の費用等事理明白なものについて適正な労使協定を締結した場合に限り認められることに留意し、不適正な控除が行われないようにしなければならない。

 (2)派遣元事業主は、集合場所から就業場所への移動時間であっても、日雇派遣労働者がその指揮監督の下にあり、自由利用が保障されていないため労働時間に該当する場合には、労働時間を適性に把握し、賃金を支払わなければならない。

  9.情報の公開

  派遣元事業主は、労働者派遣の実績、派遣料金、派遣労働者の賃金、教育訓練等の事業運営の状況に関する情報の公開を行わなければならない。

 ※派遣元事業主は、これらの情報について、(1)ホームページに掲載する
 (2)説明用の文書を用意する等の方法で、公開する。

  10.派遣元責任者及び派遣先責任者の連絡調整

  派遣元事業主及び派遣先は、派遣労働者の苦情や安全衛生等について連絡調整を行わなければならない。

  11.派遣先への説明

  派遣元事業主は、派遣先がこの指針を適用できるようにするため、日雇派遣労働者を派遣することを説明しなければならない。

  【労働者派遣法施行規則改正の概要】

  1.事業報告書の報告事項の追加

 年1回労働局に提出する事業報告において、日雇派遣労働者の数等の報告を義務化した。

  2.派遣先責任者の選任の義務化

 労働者派遣が1日を超えない場合には、派遣先責任者の選任が不要だったが、必要となった。

  3.派遣先管理台帳の作成の義務化、記載事項・通知事項の追加

 (1)労働者派遣が1日を超えない場合には、派遣先管理台帳の作成が不要 だったが、必要となった。

 (2)派遣先管理台帳の記載事項に、派遣就業をした場所を追加した。

 (3)派遣先管理台帳に記載される、派遣就業をした場所、従事した業務の種類について、派遣先から派遣元事業主に対する通知事項に追加した。

 ※派遣先から通知された内容が、派遣元管理台帳の記載と異なるときは 、派遣先から通知された内容を記載する。

  【施行について】

  日雇派遣指針と労働者派遣法施行規則の施行は、2008年4月1日となります。また労働者派遣法施行規則のうち事業報告書の報告事項の追加については、公布日即日施行とあります。公布日が2008年2月28日のため同日施行となっています。これにより、2月末日(29日)に決算をむかえる事業所から、報告書の内容が変更(新書式)となりますので、注意が必要です。事業報告書は決算後3ヶ月以内に提出することになります。また緊急違法派遣一掃プランでは「把握」、「周知」、「指導監督」の実行による違法派遣の一掃と労働者からの相談への迅速・丁寧な対応の徹底がうたわれています。今後指導監督が一層進むものと思われます。

 【参考】 http://www-bm.mhlw.go.jp/houdou/2008/02/dl/h0228-1a.pdf
【2008年02月07日】 人材派遣という働き方のステータスを向上させるには?〜個の力と集団の力の融合〜
 ◆派遣業界とコンプライアンス

 8月のフルキャストに続き、1月18日からグッドウィルが2〜4ヶ月の事業停止命令の処分を受けています。一昨年の夏に遡ると朝日新聞が特集した偽装請負問題により、派遣先であるキャノン・松下など一流メーカーの雇用について大きなメスが入り、労働局が厳しい処分を下すきっかけを作りました。特にそこでは、クリスタルグループという実像のわかりにくい請負会社の実態をかなり詳細に炙り出す効果を上げてきました。

 最終的には、クリスタルグループは、法令通りに請負を行うことは無理つまり ほとんどが偽装請負を克服できないと判断するに至りました。少し前までは、自前の工場を作り、そこで本来の請負形態で作業を行い、請負先の指揮命令を受けない作業形態に転換しようと試みました。

 しかし、偽装請負問題で中核会社のコラボレートが事業停止命令を受けることになりました。そのため工場建設資金を融資するはずであった銀行が、コンプライアンスの観点から、クリスタルグループの融資を躊躇することになり、請負工場の建設を断念することになりました。

 ここで、クリスタルグループは、大きく路線転向します。何と請負事業から撤退、身売りを決意することになったのです。その後急速に進展し、その買収先がグッドウィルであることが判明していくのです。

 クリスタルグループは、不正が発覚し労働局から是正指導を受けたり、労働基準監督署から労災隠しなどで摘発を受けると、その対象子会社を整理し、新たな子会社を設立するなど、とかげの尻尾きりを続け、処分をのがれてきた経緯がありますが、その会社を吸収したグッドウィルもそれに負けない不正を続けてきた会社です。

 まさに同じ穴のむじな同士??がいっしょになったのですから、よくなるはずはありません。買収当時折口氏は「クリスタルグループは、不正が多い会社で合併して大丈夫なのか?」という記者の質問に、「グッドウィルが是正する」と大きな自信を持ったような答え方をしていました。

 しかし、今回の労働局の処分により様々な不正が明らかにされ、折口氏の言葉どおりにはいっていないことが露呈してしまいました。

 このような派遣業界をバッシングする報道が続くことは、業界的に決して好ましいことではありません。そうでなくても派遣という労働形態には、働く側に利点が十分伝わっていないような気がします。雇用形態の区分でもあまり派遣というステータスが確立されていません。テレビドラマ「ハケンの品格」が放映されていたころには、多少なりとも注目されたようですが、最近ではさっぱりです。


 ◆派遣という仕組みを知らせるには?

 大手派遣会社は、派遣で働く人を獲得するために自社で派遣という働き方の利点をPRする場を設けていますが、中小派遣会社では、そんな利点をPRする力は、欠けています。

 そんな中、徳島県では、複数社の派遣会社が集まり、派遣の知名度を向上させる活動を行っています。名前を「徳島県人材派遣協会」といいます。

 名前は、「社団法人日本人材派遣協会」とよく似ていますが、関係はありません。もちろん中には、協会に加盟されている方もいらっしゃいますが、そうでない方も参加されています。しかし、この団体の活動は、本来協会が行わなければならない、底辺活動を行っているユニークな団体です。

 徳島県人材派遣協会の副会長である株式会社アステートの福山社長と同じく協会の副会長である株式会社ソフィアの田村社長とは、長年の知り合いでその縁があって1月23日に行われた、徳島県人材派遣協会の5周年記念の新年会で、記念講演をさせていただきました。

 徳島県には、今から10年程前、株式会社アステート様に派遣管理システムを導入して頂き、何度か訪問させて頂きました。その当時は、まだ派遣会社の事業所数も20社になかったと思います。そんな中、パソナなどの大手派遣会社が進出してきたので、大変だという話をされていたと記憶しています。

 それが、今では60社ほどまで増加し、激しい競争を繰り広げています。このままでは、よく見られる、価格競争による足の引っ張り合いで、皆発展できないのではないかという懸念をいだかれ、5年前に、自分達の手で市場を拡大させ、その広がった市場の中で、適正な競争を行おう。そのためにどんな活動をしていくかを考えるために集まろうとして作られたのが、この徳島県人材派遣協会なのです。

 今回の講演は、協会の理念の1つである「派遣業界とコンプライアンス」をテーマに行いました。加盟社数は16社あり、その中約30名の方々が参加され真剣に聞いていただきました。

 徳島県人材派遣協会は、先程申し上げたように、人材派遣業の社会的地位の向上を図ることと、市場の拡大を図るための活動をしています。その活動を通して、仕事を発掘し適正な労働者とマッチングさせる機会を増やしていこうとしているのです。

 現在、全国的な派遣の労働人口は、140万人〜150万人と全労働人口約5,100万人に対して3%弱を占めているに過ぎません。派遣先進国のアメリカでも3〜4%程度にとどまっています。しかし、日本は、今後ますます労働人口が減少していくことと、紹介予定派遣が普及することなどを考えると、アメリカ以上に派遣労働者の割合が増えると見られています。

 そのためには、派遣で働くことのステータスを向上させ、それを労働者に積極的に伝えていかなければなりません。しかし、1社の派遣会社ががんばってできることには限りがあります。そのため方向性を同じくする派遣会社が集まって集団の力で影響力をもたせることが必要になります。

 徳島県人材派遣協会では、徳島駅前の清掃活動や協会のPR活動として作製した団扇を徳島駅前で配ったりする活動を行っています。また協会のホームページが立ち上げられており、その中でも紹介されていますので、ぜひ一度ご覧下さい。

 徳島県人材派遣協会ホームページ
 URL: http://www.t-hakenkyoukai.jp/
【2008年01月17日】 グッドウィル問題を考える
 【岐路に立たされる派遣業界】

 正月休み明けの連休前日から、新聞紙上には、グッドウィルの事業停止命令に関する記事が大きく掲載されていました。コムスンの時もそうですが、グッドウィル・グループという企業の悪しき体質が世の中に明らかにされてきました。

 1月11日(金)東京労働局は、株式会社グッドウィルに対して、労働者派遣法第14条第2項に基づく労働者派遣事業停止命令及び同法第49条第1項に基づく労働者派遣事業改善命令を行いました。

 これにより全事業所を対象に2ヶ月〜4ヶ月新規契約締結はもとより、延長・更新等も禁止されることになります。

 その処分内容をみると、わかっていたこととはいえ、かなりずさんな管理体制であったことがわかります。

 派遣は、そもそも高度な専門性を必要とする一部の業務にのみ認められていたものです。

 元々派遣というのは、技能を持った労働者であり、パートやアルバイトと比べてその技能が高い分、賃金も高く設定されていました。また派遣法施行時の世の中は、今とは比べられないほどの男性中心の社会で、女性労働者は正社員であっても、先が見えてしまっていた時代です。

 そんな中、残業もせず、好きな期間だけ働いて、アフターファイブには習い事もしたり、長期の海外旅行にも行けるし、時給もパートの1.5倍以上ある。そうあのハケンの品格の大前春子さんのような(そこまではいかなくてもそれに近い)人たちが、派遣で働いていたのです。

 それが1999年に派遣可能な業務を自由化し、原則どんな業務でも派遣することが可能となりました。これにより、非常に幅広い職種で派遣が活用されるようになりました。

 このことにより、派遣の活用が大きく変わっていきます。またグッドウィルやフルキャストのような事務系以外の新たな派遣会社が台頭してくることになります。これらの企業は、派遣法が改正される前から倉庫内業務や引っ越し業務などでは請負で労働者に仕事を提供していました。1986年派遣法が施行された当時と同じように、法改正よりも実態のほうが先に進んでいたのです。

 いずれにしても、1999年に派遣業務が禁止業務以外派遣可能となったことにより、新たな派遣市場が発展することになります。更に2004年3月1日の改正派遣法で、製造業務までも派遣可能となったことは、ご承知の通りです。この派遣法改正で、期間制限を受ける業務に派遣する場合、派遣元・派遣先双方に派遣法で様々な条件をつけています。

 最近では、派遣法を知らない派遣会社が多くなっているところにも問題があるのでしょうが、今回のグッドウィル事件では、そのあたりのずさんさも明らかになっており、処分理由にあげられています。

【グッドウィルが事業停止処分を受けた理由】

 グッドウィルが事業停止命令を受けた理由は、派遣法で禁止されている港湾業務や建築業務に労働者を派遣していたからという報道がされています。もちろんそのことは、理由の一つです。しかし、東京労働局は処分理由として、禁止業務の派遣を含め複数の処分理由をあげています。具体的には以下の通りです。

 期間によって処分理由が異なりますが、総合すると以下の通りです。

 @労働者派遣法第26条第1項の規定に違反して、労働者派遣契約の締結に際し同項各号に掲げる事項の内容及びその内容の組み合わせごとの派遣労働者の数を定めた上で当該定めた事項を書面に記載しておくことをしなかったこと

 つまり、労働者派遣契約の記載に不備があったり、作成そのものを怠っていたことが明らかになっています。日雇い派遣なので、いちいち契約書など作ってられないという現場の声が聞こえてきそうです。グッドウィルだけでなく、日雇い派遣に近い単発の派遣を行っている業者は、同じような実態だと思います。

 A労働者派遣法第26条第6項に違反して、派遣可能期間の抵触日の通知を受けることなく労働者派遣契約を締結したこと

 これも良くあるのですが、グッドウィルの場合ほとんどの契約が26業務外の期間制限を受ける業務への派遣です。派遣法では、この場合、派遣契約を締結する前に派遣可能期間の抵触日の通知を受けることを義務づけています。このことについては、多くの派遣会社でありうることだと思います。

 B労働者派遣法第34条第1項に違反して、派遣労働者に対し同条に規定する事項を適性に明示しなかったこと

 派遣契約書に不備があれば、就業条件明示にも不備があることになります。また抵触日の通知を受けていなかったということは、派遣労働者にも明示する必要のある抵触することとなる最初の日も明示することができません。これも多くの派遣会社で実際ありうる事例です。

 C労働者派遣法第35条に違反して、派遣先に対して同条に規定する事項を正式に通知しなかったこと

 いわゆる派遣通知書の作成です。このあたりもあいまいなまま進めていたことと思われます。当日配属する社員の名簿などで済ませていたのでしょう。

 D労働者派遣法第35条の2第1項に違反して、派遣可能期間の抵触日以降も一定期間労働者派遣事業を行ったこと

 抵触日以降は、本来派遣先がクーリング期間を設けない限り、同じ就業場所の同じ業務に派遣を行うことはできません。その場合、派遣先に直接雇用義務が発生します。しかし、それを無視して派遣していたということです。このあたりも、どこにでもありそうな違法行為ですね。

 E労働者派遣法第4条第1項に違反して、労働者派遣事業を行うことが禁止されている業務について知りながら労働者派遣を継続したこと

 この項目には、更に職業安定法第44条に違反する労働者供給事業を助長したという指摘もついています。このあたりが、相当悪質と判断された要因かと思います。
F労働者派遣法第36条に違反して、派遣元責任者退職後、新たな派遣元責任者を選任しなかったりなど派遣元責任者を適性に選任しないまま労働者派遣事業を行っていたこと

 この件については、解説するまでもありませんが、急拡大したことで、派遣元責任者を選任できず放置していたと考えられます。

 G東京労働局から事業改善命令を受け、内部のチェック体制を改善し、適正な労働者派遣事業の運営を行う旨の改善報告を行っていたにもかかわらず、改善命令の前から始まった違反を是正しないで、改善報告の後も継続して行っていたこと

 まさにとりあえず報告だけしておけばいいという言葉だけの改善です。本当に悪質ですね。

 以上が、事業停止命令の発令に至った処分理由です。

 この中には、多くの派遣会社で思い当たるところがあるのではないでしょうか?期間制限にかかわる業務の派遣を行っている会社や、契約書をみようみまねで作成している会社など設立して間もない会社は、十分に注意することが必要です。

 しっかりとした法律知識、特に派遣法は、社員が皆正確に理解しておかなければならないところです。
 
【2008年01月08日】 平成18年度の事業報告集計結果に関するレポート
 2007年12月28日に厚生労働省が「労働者派遣事業の平成18年度事業報告の集計結果」を発表しました。概要は以下のとおりです。

【概要】
1.集計事業所数 全体 41,966事業所(前年度増減比33.8%増)
   (内訳)一般労働者派遣事業所数  18,028事業所(同22.7%増)
        特定労働者派遣事業所数  23,938事業所(同43.6%増)

2.派遣労働者数     約321万人(対前年度比 26.1%増)
       常用換算派遣労働者数 約152万人(対前年度比 22.5%増)
    (1)一般労働者派遣事業
       常用雇用労働者             645,767人(対前年度比41.7%増)
       登録者                   2,343,967人(同  21.2%増)
       常用雇用以外の労働者(常用換算)  651,687人(同   4.1%増)
    (2)特定労働者派遣事業
       常用雇用労働者             220,734人(同   40.7%増)

3.派遣先件数  約86万件(対前年度比30.4%増)
    (1)一般労働者派遣事業   789,523件(対前年度比27.4%増)
    (2)特定労働者派遣事業   70,581件( 同   77.2%増)

4.年間売上高  総額5兆4189億円(対前年度比34.3%増)
    (1)一般労働者派遣事業  4兆4,082億円(対前年度比32.5%増)
    (2)特定労働者派遣事業  1兆  107億円( 同   42.6%増)

5.派遣料金(8時間換算)
    (1)一般労働者派遣事業  15,577円(平均)(対前年度比 2.1%増)
    (2)特定労働者派遣事業  22,948円(平均)( 同    0.3%減)

6.派遣労働者の賃金(8時間換算)
    (1)一般労働者派遣事業  10,571円(平均)(対前年度比  0.5%増)
    (2)特定労働者派遣事業  14,156円(平均)(対前年度比  0.7%減)

7.紹介予定派遣
    (1)紹介予定派遣により労働者派遣された労働者数        44,891人
(対前年度比36.1%増)
    (2)紹介予定派遣で職業紹介を経て直接雇用に結びついた労働者数 27,362人(対前年度比38.3%増)

 上記の集計事業所のうち派遣実績のあった事業所は、一般労働者派遣事業が14,191事業所(提出事業所に占める割合78.7%)、特定労働者派遣事業が14,520事業所(同60.7%)、合計で28,711事業所(同68.4%)となっています。前年度に比べ派遣実績の無い事業所数が若干減っています。


 平成18年度も旺盛な需要に支えられ派遣業界は、順調に拡大し全体で5兆円を超える産業に成長しました。派遣事業所数も5年前の3倍に増加し、派遣会社で働く労働者数も対前年度比41.7%増の645,767人と大幅に増加しています。また一昨年から統計を取り始めた紹介予定派遣も順調に成長しています。紹介予定派遣を行った派遣元事業所は対前年度比32.5%増の2,608事業所となりましたが、全体の派遣事業所数が増えたため労働者派遣の実績のあった事業所に占める割合は9.1%と昨年を若干ですが下回りました(前年度は9.5%)。しかし派遣会社では職業紹介の許認可もあわせて取得しているところが多いため今後、更に紹介予定派遣を行う事業所の割合は増えてきます。

 売上高は昨年の対前年度比41%増には届かなかったものの、対前年比34.3%と大幅に増加し全体でついに5兆4,189億円となりました。平成16年度以降は、毎年1兆円を超える増加となり更なる成長をとげ7兆円の市場が視野に入り始めました。特徴としては、製造業務へ派遣を行った事業所が大幅に増えています。一般労働者派遣事業では3,347事業所(対前年度比190.8%)、特定労働者派遣事業では1,854事業所(対前年度比233.5%増)、全体では5,201事業所(対前年度比204.7%)となっており、労働者派遣事業の実績のあった事業所に占める割合は、一般労働者派遣事業では23.6%(前年度17.4%)、特定労働者派遣事業では12.8%(前年度10.3%)、全体では18.1%(前年度14.2%)となっています。

 また、平成18年6月1日現在で製造業務に従事した派遣労働者数は、一般労働者派遣事業では208,805人(対前年度比241.3%増)、特定労働者派遣事業では30,438人(対前年度比259.8%増)、全体では240,179人(対前年度比244.9%増)となっており、派遣事業の成長に大きく寄与していることがわかります。今後は、派遣期間が延長されたことや景気の拡大にともない、さらに製造業務の派遣が増加し、派遣事業に占める割合が増加していくと思われます。反面、コンプライアンスをどこまで守れるかが今後の規制緩和に大きく影響すると思われます。派遣期間や偽装請負問題と製造業務に絡む派遣法違反がまだまだ多く存在しています。このまま成長を続けるためには、派遣元事業所だけでなく派遣先事業所も含め、派遣労働者の活用の方法を考えていかなければなりません。適正な請負を展開するのか、直接雇用というリスクを抱えながら派遣社員を活用するのか、中期的な視点にたった労働力の活用を考えなければなりません。法令遵守がなされていると世の中が認めればさらなる規制緩和が進み、今以上に拡大することが可能となります。

 派遣料金については、ようやく上昇の兆しが見えてきました。一般労働者派遣事業では対前年度比2.1%増加し、派遣労働者の賃金も一般労働者派遣事業では対前年度比0.5%増加しました。

 請負会社が派遣事業を展開するために特定労働者派遣事業の届出を行ったところが多く特定労働者派遣事業を行う事業所数が大幅に増え、それにともない特定労働者派遣事業の派遣労働者数も増加するという特徴が見られました。これらの事業所のうち大半は、本来一般労働者派遣事業の許認可を取得する必要がある事業を行っています。つまり登録型の派遣事業を営んでいることになります。このあたりをどうしていくのか、厚生労働省の動きが注目されるところです。
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