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人材派遣業界コラム集
 
■人材派遣業界 コラム集( 2005年バックナンバー ) 
2005.09.29 ABC分析とマトリックス表の使い方
2005.09.01 偽装請負の摘発と労働局の施策
2005.05.31 販売スタッフの派遣、独自ノウハウを付加して拡大!
2005.04.06 企業の女性事務職採用に変化が!
2005.03.07 派遣労働者にも育児介護休業法が適用されるようになります!
2005.02.18 派遣労働者数が236万人に増加!(平成15年度事業報告)
2005.02.07 注目!人材投資促進税制(2005年税制改正の目玉)
2005.01.28 【個人情報保護法 解説A】 企業実務上の注意(その1)
 
【2005年09月29日】 ABC分析とマトリックス表の使い方
インターネット広告代理店が中小の広告主開拓? 

広告を掲載してもらうために、大企業を中心に営業する。顧客開拓戦略では、当たり前のことです。大企業であるからこそ広いマーケットに自社の製品を知らせるべく、大量の広告宣伝費を継続的にかけていくといったランチェスター戦略でいうところの強者の戦略をとる必要性がでてきます。さらに、営業の観点から見ると一度大口顧客を獲得すれば効率的な営業ができるため、従来から取り入れられてきた営業戦略です。逆にいうと、中小の顧客は売上や効率の面からも積極的には開拓しない傾向にありました。
 そんな中、インターネット広告代理店のオプトが中小の広告主の開拓に乗り出します。狙いは、中小広告主を開拓することで、有力顧客の予備軍を自ら育成するところにあるようです。月間広告出稿が10万円未満の企業が対象で、最低出稿単位は年間3万円以上と、少額な広告出稿でも受け付けるそうです。

顧客開拓戦略を考える 

 営業戦略を立案する際にはデータを分析することから始めるが、それにはいろいろなアプローチがあります。自社の顧客別取引高を大きい順に並べ、取引高の大きい顧客を中心に営業活動を組み立てるABC分析は、よく取られる方法です。更に、これに企業規模を加え、取引高と自社のシェアをマトリックスにし、企業規模が大きいにもかかわらず、自社のシェアが低い、いわゆる「埋蔵量」が豊富な企業を把握し、その企業において自社のシェアを伸ばす営業活動を組み立てることも必要です。
 このマトリックスを使って考える場合、多くは自社のシェアと需要両方が高い顧客を他社に取られないようにするために営業活動を配分したり、企業規模が大きいにもかかわらず、自社のシェアが低い顧客を見つけ出して、徹底的に営業をかけたりという現状を分析し短期的な戦略を作るにはいい手法です。
これらの顧客がいわゆる大企業にあたります。しかし、これらの顧客は自社ないしは他社で埋め尽くされてしまいます。そこで、中長期的な営業戦略では、いかに中小の現在あまり大きくない市場をどう開拓していくかが取り残されていることになります。
 回り道のような営業戦略ですが、この競争の激しくない場所で戦おうとするのも1つの選択肢です。前述のオプトの戦略は、まさに「有力顧客の予備軍を自ら育成する」ことにあります。しかも、営業が大手にばかりいかないように、わざわざ中小相手の専門組織まで立ち上げています。
 企業の規模というものは未来永劫一定のものではありません。取引シェアを高めた上で、顧客企業の規模が大きくなれば、自動的に売上(取引高)も増えていくのです。先述のマトリックスを読み解くには、時間の経過という軸も見据えておかなければならないことがわかります。

派遣業界も同じ 

 派遣業界も大手企業を中心に派遣しています。需要は伸びているといっても、飽和状態が近づいています。長期的な戦略として、今は小さいが数年後には成長する企業を発掘し、派遣社員の活用を提案し早めに取引を開始しておく必要があるのではないでしょうか?但し、与信管理を徹底しないと危険ですね。
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【2005年09月01日】 偽装請負の摘発と労働局の施策
「民間の労働力需給調整事業の適正な運営の確保」が
               昨年に引き続き今年度の労働局重点施策に


東京労働局では、10月と11月の2ヶ月間を「派遣・請負適正化キャンペーン」期間として、需給調整事業部が中心となって、都下ハローワーク・労働基準監督署と連携して、各種の取り組みを実施しました。この期間中に把握された重大違反事例として(1)構造的多重派遣(2)一人請負派遣があげられています。今後の対応として関係者に対する関係法令の周知、企業の自主点検の促進、違反事業所に対する指導の徹底を継続実施していくことになります。

■IT業界派遣法違反で下請体質にメス

今回の調査は、IT業界だけでなくあらゆる産業の労働者派遣事業をターゲットにした調査ですが、その結果は「ソフトウェア業界が最悪」と判断されたようです。労働局の調査結果には『違反事例の中には、労働者が関与せず複数の業者間で業務委託契約が結ばれ、労働者の就業先である企業の指揮命令下でシステムの運用・開発に従事させられていたという事例(構造的多重派遣)など、一部の業界において広く行われている疑いのある重大な事案もみられた』とあります。つまり「違法派遣」の企業が多く、厳重に取り締まる必要ありとのことです。労働局は、調査結果をふまえ本格的にこの「多重派遣」、「偽装請負」の改善に取り組む構えです。改善命令を無視した企業は逮捕する場合もあるといっています。
その反面、「また数ヶ月もすれば元に戻る」と今回の労働局の査察や大手企業のコンプライアンスの高まりに危機感を感じていないソフトハウスが多いのも事実です。しかし、本気で危機意識を持ち、体制を変えていく時期がきていると思います。そうでないとこれからのグローバルな競争に生き残っていくことができないのではないでしょうか。
この事案は、ソフトウェア業界だけでなく全体的な問題です。経営者の皆さんぜひお考え下さい!

■派遣社員直接雇って! 〜専門職なのに一般事務・・・〜

最近になって労働者派遣法で定めた契約期間を超えて派遣社員を受け入れた企業が、労働局から指導を受け派遣社員を直接雇い入れるケースが増えています。OA機器操作などの業務で契約を結んでいる場合、政令で定められた26業務に該当し専門業務を行っているということで、派遣期間の制限を受けないことになっています(昨年3月の改正派遣法施行以後)。しかし、実際の業務を見ると電話の応対など契約以外の一般業務が多いケースがあります。この場合は、派遣期間が1年(最長3年まで延ばすことが可能)と制限されており、それ以降は派遣を受け入れている側に、直接雇用を打診する義務が生じます。
契約の実態は、このようなケースが多いと思われます。これらのケースは労働者からの相談で発覚するケースが多かったようですが、今後は、コンプライアンスを重視する派遣先からの相談で発覚するケースが多くなると思われます。

本来は、派遣会社から積極的に情報提供しなければならないと思いますが、このあたりを意識している派遣会社が少ないことも問題かと思われます。
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【2005年05月31日】 販売スタッフの派遣、独自ノウハウを付加して拡大!
家電量販店では、デジタル家電や携帯電話など販売時に消費者への説明が必要な多機能製品が増加しています。当然、メーカー各社は自社の投入した商品が売れることを期待しています。しかし、小売店に販売を任せきりにすると「売れ筋商品の販売だけに力を入れがちで、メーカーの意向が売り場に反映されないことの方が多く思うように販売実績をあげることができません。かといって、以前であればメーカー側から販売支援要員を送り込み自社製品の購入を勧めることができましたが、今や人員削減を進めるメーカーに販売支援要員を店頭に派遣する余裕はありません。そこに商機が・・・・・・・


■株式会社ピーアンドピーの営業支援受託の背景

全国の小売店の店頭で商品の販売促進活動をしたいが、人員もノウハウも足りない。メーカー側がもつこの悩みに応え、ピーアンドピーは家電量販店や百貨店に販売スタッフを派遣しています。そういう派遣をしている派遣会社はたくさんあるのではないか?と思われる方も多いと思います。確かに販売員の派遣を行なっている会社は派遣会社・請負会社含めかなり多くあることは事実です。

その中で、ピーアンドピーは独自のノウハウを持って他社との差別化をはかり営業支援の受託を拡大しています。
ピーアンドピーの顧客の1つに韓国のオーディオメーカー、レインコムの日本法人アイリバー・ジャパンがあります。この会社の主力商品に音声圧縮技術「MP3」方式を使った携帯音楽プレーヤーがあります。国産品より知名度が劣るため、販売強化を狙い2003年末からピーアンドピーに営業支援を委託しています。

これだけだと、通常の販売スタッフの派遣と変わりはありませんが、ピーアンドピーのスタッフは店頭で商品説明などを行い、消費者の反響や他社製品の動向などの情報をリポートにまとめて毎週月曜日に顧客企業に提出します。「売り場の実態が把握できる」とメーカー側の評価は高いようです。

この営業手法をピーアンドピーでは「SPO(セールス・プロセス・アウトソーシング)システム」と名づけています。

顧客企業のマーケティング戦略の企画・立案過程から参加し、決定された販促策が各店舗で忠実に実行されるようにスタッフが販売の現場で交渉することまでやっています。
顧客はキャノン、シャープなど大手企業中心に約200社を数え、家電・食品・化粧品・割安固定電話サービスなど分野の幅は広くなっています。もちろん社内教育でマナーや販売技術を習得させ、派遣先毎の接客・サービス手法を現場研修します。専門の商品知識は2日間の集中講習で身につけさせ、その後も定期研修や新商品発売ごとに特別研修を実施するようにしスキルアップをはかっています。だからこそ、顧客が望むサービスの提供や人材を派遣することが可能になり、受託が拡大しているのです。

このように、顧客の問題点をとらえ解決する提案をしていくことが、今後益々必要な時期にきています。
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【2005年04月06日】 企業の女性事務職採用に変化が!
■女性事務職に中途採用が広がり始めています。

バブル崩壊後企業は、人件費削減のため、一般事務の仕事は正社員ではなく外部戦力として派遣社員を中心に活用していました。現状でも、多くの企業が派遣社員に一般事務を任せており、需要は多いようです。しかし、そんな常識が揺らぎ始めています。「職場の人間関係の調整」や「顧客応対にたけた事務職の存在」は、企業にとって貴重な戦力と再評価し始めたのです。その先には、正社員や契約社員の採用といった「自前主義」への転換があります。


◆営業部隊のアシスタント業務や管理部門の強化に不可欠


営業部門のアシスタントや管理業務などは、データ作成を中心に派遣社員を活用することが一般的でした。しかし、今ではデータ作成といっても与えられたものを作るだけでなく、営業にどんなデータを用意すれば参考になるかを考えてデータを提供するといった必要性があり、それによって売上に大きく影響する時代になっています。そこまでやってもらうためには営業アシスタントは直接雇用の正社員又は契約社員でなければ難しいことに気づき始めたのです。さらに、営業マンを活気づける電話応対をするなど、事務にも創意工夫が必要な時代になっています。
また、管理部門では機密保持やコンプライアンスなど企業価値を守る上でも重要性を増しています。このように事務職の再評価をしていくと、企業への忠誠心や士気を高め、かつ業務に精通した人材を長期にわたって確保する必要があります。
そんな考え方から、派遣社員を正社員・契約社員に置き換える企業が増えているようです。

◆これからの派遣社員はどうなる? 

派遣の利用については、従来から「必要な時に・必要な人を・必要な期間だけ」活用する方法ととらえられてきました。しかし、バブル崩壊後は正社員の代替要員ともてはやされコスト削減に大きく貢献することになりました。反面、派遣期間をできるだけ短くし業務の繁閑をみながら契約を更新したり打ち切ったりするといった使う側に有利な利用方法に終始してきました。
そのため派遣社員はいつ契約が打ち切られるかという不安が先に立ち、自分のスキルを派遣先に合わせて向上させる等のスキルアップができにくくなっています。また派遣先も派遣スタッフとはいつ契約を切るか分からないため、研修等に参加させにくいのが本音ではないでしょうか。すると行き着く先は、与えられた仕事を無難にこなしながら、派遣スタッフとしてはいつ契約が打ち切られてもいいように、次の仕事を探し、いい条件の仕事があれば契約満了時に自ら更新を拒否し新しい職場に移ることになります。
 よってこれからの派遣は、原点に戻って「必要な時に・必要な人を・必要な期間だけ」働く仕事に活用する本来の姿で活用していかなければならなくなりそうですね。

◆これからの派遣会社はどうする?

 〜コンサルティング能力が必要〜

人材ポートフォリオを活用し、派遣先に適正な人員配置を提案できる会社になりましょう。
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【2005年03月07日】 派遣労働者にも育児介護休業法が適用されるようになります!
■4月1日から改正育児介護休業法が施行されます。

厚生労働省では、育児や介護の休業制度があっても、女性が出産して1年半後に同じ会社で働きつづけている割合は約3割で、育休を取る人はその3分の2程度にすぎないとの調査結果を発表しています。この結果は、厳しい現実の証でもあります。そうした不本意な離職を減らし、就業継続をこれまで以上に後押しすべく生まれたのが4月1日に施行される改正育児介護休業法です。その内容を現行法と比較しながら見ていきましょう。


1.育児休業・介護休業の対象労働者の拡大 

 【現 行】期間を定めて雇用される者は対象外
 【改正後】期間を定めて雇用される者のうち、申出時点において、以下のいずれにも
       該当する者について、育児休業及び介護休業の対象に加える。

     @ 同一の事業主に引き続き雇用された期間が1年以上あること
     A 子が1歳に達する日を超えて雇用が継続することが見込まれること
       (子が1歳に達する日から1年を経過する日までに雇用関係が終了
        することが明らかである者を除く)
     ※介護休業についても同じ考え方で適用

2.育児休業期間の延長 

  【現 行】子が1歳に達するまで(例外なし)
  【改正後】子が1歳を超えても休業が必要と認められる一定の場合
       (@保育所に入所を希望しているが入所できない場合
        A子の養育を行っている配偶者で1歳以降子を養育する
        予定であったものが死亡、負傷、疾病により子を養育することが
        困難になった場合)にあっては、子が1歳6ヶ月に達するまで。)

3.介護休業の取得回数制限の緩和

 【現 行】対象家族1人につき1回限り、期間は連続3ヶ月まで
 【改正後】対象家族1人につき、要介護状態に至るごとに1回、期間は通算して93日まで

4.子の看護休業制度の創設 

 【現 行】事業主の努力義務
 【改正後】次の範囲で、労働者が申し出ることにより、病気・けがをした子の看護の
       ための休暇が取得可能に

     @ 対象となる子:小学校就学の始期に達するまでの子
     A 日数:労働者1人当たり、年5日

 ※次の範囲の労働者についてのみ、労使協定の締結を条件に対象外とすることが可能
     @ 勤続6ヶ月未満の労働者  A 週の所定日数が2日以下の労働者
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【2005年02月18日】 派遣労働者数が236万人に増加!(平成15年度事業報告)
■労働者派遣事業の平成15年度事業報告の集計結果が発表されました。

2月18日厚生労働省は、平成15年度中(平成15年4月1日から平成16年3月末日まで)に事業年度が
終了し報告書を提出した派遣元事業所の事業運営状況について取りまとめその概要を公表しました。
【概要】
1.派遣労働者数 約236万人(対前年度比10.9%増)
  常用換算派遣労働者数 約 74万人(対前年度比 7.2%増)
2.派遣先件数 約 42万件(対前年度比17.0%増)
3.年間売上高 総額2兆3,614億円(対前年度比5.1%増)
4.派遣料金(8時間換算)
  一般労働者派遣事業 16,003円(平均)(対前年度比1.0%増)

※上記は厚生労働省資料の一部抜粋です。詳細は厚生労働省ホームページを参照ください。
(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/02/h0210-1.html
前年度と比較するとすべて増加していることがわかります。しかしながら、平成14年度の結果に比べると派遣
先件数の伸び率は前年を上回ったものの、派遣労働者数・年間売上高については、伸び率が大幅に下回る
結果になりました。
【過去5年間の事業報告集計結果より】
平成11年度 平成12年度 平成13年度 平成14年度 平成15年度
派遣労働者数 約107万人 約139万人 約175万人 約213万人 約236万人
(対前年度比) (19.3% 増) (29.8% 増) (26.1% 増) (21.8% 増) (10.9% 増)
派遣先件数 約26万件 約29万件 約35万件 約36万件 約42万件
(対前年度比) (7.2% 減) (10.9% 増) (17.9% 増) (5.0% 増) (17.0% 増)
年間売上高 1兆4,605億円 1兆6,717億円 1兆9,462億円 2兆2,472億円 2兆3,614億円
(対前年度比) (7.0% 減) (14.5% 増) (16.4% 増) (15.5% 増) (5.1% 増)
 上記表からもわかる通り平成12年度以降は派遣労働者数、年間売上高ともに2けたの伸び率を示して
いましたが、平成15年度は大幅に伸び率が鈍化していることが見て取れると思います。最近の傾向である
「需要はあるが供給すべきスタッフが不足している」状態を裏付ける数字になっています。
 また報告書を提出した一般労働者派遣事業所数は平成14年度は対前年比38.6%減少しましたが、
今回の数字は7,670事業所となり対前年比17.1%増加しています。しかし、そのうち派遣実績のあった
事業所は5,534事業所で約28%にあたる2,136事業所が派遣実績のない事業所となっています。
派遣事業所数は増加する傾向にありますが、事業許可を得ただけで活動していない派遣会社が増えている
こともうかがえます。
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【2005年02月07日】 注目!人材投資促進税制(2005年税制改正の目玉)
人材の重要性は、以前から「人材ではなく人財だ」との言葉に表されるように以前から指摘されていました。
しかし、バブル景気の崩壊後、その人財に対する教育研修費が大幅に削られたことも事実です。
2005年度の税制改革の人材投資促進税制は、企業が売上を伸ばすために必要な人材教育の投資を
助成しようというものです。
今回は、この「人材投資(教育訓練)促進税制」について、解説していきたいと思います。


人材投資(教育訓練)促進税制を創設した趣旨は?

産業競争力の基盤である産業人材を育成・強化する観点から、人材投資の減少傾向を拡大に転じさせる
とともに、企業における戦略的な人材育成への取組を強力に後押しするため、人材育成に積極的に取り組
む企業について、教育訓練費の一定割合を法人税額から控除する制度が創設されました。

人材投資(教育訓練)促進税制とは

@基本制度
  教育訓練費を前2事業年度の平均額(基準額)より増加させた企業について、その増加額の
  25%に相当する金額を当期の法人税額から控除します。(法人税額の10%が限度)
A特例
  中小企業については、上記基準額より増加させた場合、教育訓練費の総額に対し、増加率の
  1/2に相当する税額控除率(上限20%)を乗じた金額を当期の法人税額から控除します。
  (法人税額の10%限度。@との選択が可能。多いほうを選択できます。さらに法人税額控除
  後の金額を法人住民税の課税基準とすることになっています。)
【人材投資促進税制の仕組み】
人材投資促進税制の仕組み
対象になる費用は?

@講師・指導員等経費:社外講師・指導員に支払う講師料・指導員料
A教材費:研修用の教材・プログラムの購入料等
B外部施設使用料:研修を行うために使用する外部施設・設備の借上料・利用料
C研修参加費:企業経営の観点から企業が従業員の教育訓練上必要なものとして指定した
          講座等の受講費用、参加費用
D研究委託費:講師、教材等を含め研修全体を外部教育機関へ委託する場合の費用

税額控除の金額は?

2005年4月1日以降に開始する事業年度から適用され、3年間の時限措置になります。

税額控除の金額は?

基本制度が増加額に対して、特例制度が総額に対して適用されます。
3年間の措置とはいえすごい制度です。(具体例をご覧下さい!!)ぜひ、計画的に利用しましょう。
【具体例】
<前提条件>@今期の教育訓練費 180万円 A前2事業年度の平均額 100万円

○基本制度の場合
 (180万円―100万円)×25%=20万円
○中小企業特例を適用した場合
 180万円×20%=36万円
 ・税額控除率=増加率(80%)×0.5=40%>20%  ∴20%を適用
 ・増加率=(180万円―100万円)÷100万円=80%
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【2005年01月28日】 【個人情報保護法 解説A】企業実務上の注意(その1)
  =個人情報保護法の施行が近づいています。(2005年4月の施行です)=

●中小企業でも個人情報保護法の対象になるのか?

6ヶ月以上かつ5000件以上の個人情報を持っている事業者であれば、個人・法人を問わず対象になります。個人情報というと、一般にコンピュータでデータベース化されていることを想定しますが、紙ベースでも取引先の名刺を一元的に集めて「アイウエオ順」とか「エリア別」に検索できるようにしていれば該当します。しかも5000件というのは、1部門だけでなく、総務・経理など社内で扱っているトータルの数字を示します。一度自社の個人情報にはどんなものがあるか棚卸ししてみましょう。
仮に個人情報が5000件以下で対象とならない事業者であっても、個人情報保護法に適切に対応した仕組みにするべきです。もし、管理体制のミスで個人情報が漏洩すれば、法的には罰せられなくても、道義的な責任が問われ場合によっては顧客が離れてしまうことになるからです。

●個人情報取扱事業者が守らなければならない「義務」とは?

「義務」とは、個人情報を利用する目的から、取得、第三者への提供などにいたるまで、企業が守るべきルールを定めたもので具体的には、次の7つを指します。

     @利用目的に関する事項
     A取得に関する事項
     B安全管理に関する事項
     C取扱者の監督に関する事項
     D提供に関する事項
     E情報主体に関する事項
     F主務大臣に関する事項

●従業員の個人情報を取得する場合の注意点

社員の個人情報が必要な理由は、人事管理や給与計算、所得税・社会保険料の算定などの目的に利用するからです。その範囲の中で利用する旨を社員に通知、公表しましょう。具体的には「就業規則」に個人情報の利用目的を盛り込んでおく、「従業員個人情報取扱規則」を作るなどの方法をとるといいでしょう。

●外部の名簿業者から個人情報を収集してビジネスに活用した場合、違反になりますか?

結論からいうと、安易に使わないほうがいいと思います。
紳士録や電話帳の場合は外部に公開された個人情報であり、本人も公開されることを前提に個人情報を提供しているので、これらを使って個人情報を取得するのは特に問題はないと思われます。
これに対して、名簿業者から個人情報を取得する場合は、問題になる恐れがあります。名簿業者が提供する個人情報は、本人が公開を了承していないことが多いからです。マンションや金融商品のセールスの電話が突然かかってきたとき、知らないうちに自分の個人情報が使われているということで、その会社に少なからず胡散臭さを感じることがあると思います。このように名簿業者からの個人情報取得は、お客様にマイナスイメージを与えかねないので慎重に行うべきです。
また営業でよくあるケースとして、紹介営業とか知人を通じて新規客の個人情報を取得する場合も注意が必要です。この場合も本人に利用目的を通知・公表するのかというと、基本的にはそうするべきです。個人情報保護法では「間接収集」について特に定めておりませんが、JISQ15001では定めています。それを参考にするとあらかじめ「利用目的は○○」といった雛型を作っておき、それを知人を介して情報主体にeメールで送れば問題はないと思います。

●取引先から社員の個人情報を提供して欲しいといわれたとき、どう対応すればいいでしょうか?

中元・歳暮の時季に取引先から「お宅の従業員の住所、電話番号を教えてもらえないか」と、求められることがあります。むげに断れば角が立つし、かといって本人の同意なしに情報を提供すれば目的外の利用ということで、個人情報保護法に違反します。そこで、この場合は社員の方に「取引先から個人情報を提供してほしいといわれているが、よろしいですか」と尋ね、同意した人に限り提供すればいいでしょう。  
また、休暇中の営業担当者に得意先から電話がかかり、至急連絡をとりたいので携帯電話の番号を教えてもらえないかといわれた場合です。この場合、会社が貸与している携帯電話であればOKですが、営業担当者の所有物であれば社内の人間が本人に電話をかけ「大至急得意先に連絡してください」といった対応をするのが望ましいと思います。

次回は、「企業実務上の注意(その3)」をお伝えします。
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