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人材派遣業界 人材ビジネス業界 コラム集
 
2007.12.06 【派遣受け入れ企業の基本認識調査】
2007.11.08 【2007年版「第25回サービス業総合調査」(日経MJ)】
2007.10.11 【バイク便ライダーは「労働者」、厚生労働省が見解を示す】
2007.09.06 【激変する派遣業界、これからの成長はどうなる?】
2007.08.01 【派遣給与天引き「違法」??】
2007.08.01 【急成長が引き起こす落とし穴】
2007.07.12 【ヤマダ電機、独占禁止法違反容疑で公取委の立ち入り検査を受ける】
2007.07.02 【ホームページアクセスアップ・SEO対策ワンポイント講座】
2007.06.07 【失敗しないWeb求人媒体の活用方法(その2)】
2007.05.10 【失敗しないWeb求人媒体の活用方法(その1)】
2007.05.07 【人材派遣市場の分析】
2007.04.12 【経済犯罪に広がる実刑判決】
2007.03.08 偽装請負は職安法違反
2007.02.22 平成17年度の事業報告集計結果に関するレポート(2)
2007.02.08 平成17年度の事業報告集計結果に関するレポート(1)
2007.01.17 新年のごあいさつ
2006年バックナンバー
2005年バックナンバー
2004年バックナンバー
2003年バックナンバー
 
【2007年12月06日】 派遣受け入れ企業の基本認識調査

■概要

先日社団法人労務管理教育センターが明らかにした、派遣受け入れ企業の基本認識調査の話題をお伝えします。各地区の労働局が今月末日まで、「請負・派遣適正化キャンペーン」を行っていることは、ご承知のことと思います。厚生労働省は、法令違反への理解を深めるため、スタッフを供給する側の派遣会社を取り締まるだけでなく、スタッフを受け入れる派遣先に向けた労働法規に関するセミナー活動を全国で行っています。

そのセミナーを全国で開いている社団法人労務管理教育センターが行った「受け入れ企業の基本認識調査」によると、派遣と請負の区分について「十分に理解していた」と答えたのは21.2%にとどまりました。

「ある程度理解していた」のは60.3%と高い割合でしたが、「完全に理解して初めて法令を遵守できる」と考えれば、まだまだ派遣先の理解不足により偽装請負が横行していることになります。

      <派遣と請負の違いについて>

十分理解している

21.2%

ある程度理解している

60.3%

やや理解不足

13.6%

全く理解せず

3.7%

無回答

1.2%

さらに、労働災害など労働安全衛生法における責任については「十分に理解」が8.9%にとどまっています。

<労働安全衛生法の派遣先の責任について>

十分理解している

8.9%

ある程度理解している

44.8%

やや理解不足

34.9%

全く理解せず

9.9%

無回答

1.5%

ここしばらくは、十分な情報提供を行い派遣先に法令の周知徹底をはかるという路線で進むと思われます。しかし、その後の対応は、保険業界や他の業界での例から明らかなように、強硬手段に臨むことが予想されます。

強硬手段とは、偽装請負問題を職業安定法違反で派遣元と同時に派遣先にも罰則適用を行い、力ずくで法令遵守を促そうということです。

■今後予想される問題

職業安定法第44条では、「何人も、次条に規定する場合を除くほか、労働者供給事業を行い、又はその労働者供給事業を行う者から供給される労働者を自らの指揮命令の下に労働させてはならない。」(次条に規定するとは、許認可を受けた派遣事業者から派遣社員を供給することをいいます。)と規定しています。

さらに職業安定法第64条では、「次の各号のいずれかに該当する者は、これを1年以上の懲役又は百万円以下の罰金に処する」として第9号に「第44条の規定に違反した者」と定めています。

よって、本来派遣契約を締結していなければならないところ、請負で契約するなどの行為は、すべて偽装請負とされ、労働者供給事業に該当してしまうことになるのです。

派遣事業所の許可を持っていても、偽装請負は労働者供給事業に該当するため職業安定法違反とみなされます。ただいまだかつて、職業安定法第44条の違反に問われたケースはありません。

しかし、このまま偽装請負問題が解決できないとなれば、実際に適用されるケースがでてきてもおかしくありません。

■派遣会社の対応

派遣先の中には、派遣法の勉強をして現場の管理者の意識を高めようとしている企業も多くなってきました。しかし、それらは上場企業など一部の大手企業に限られています。中小企業(日本の場合90%以上が中小企業といわれています。)の場合は、そこまで社内で教育する余裕もなく、現場の管理者に任せているのが実情です。

そうなると、多くの現場では、偽装請負であっても「派遣会社の方で、いい手を考えてくれ。」とパスされてしまうのです。派遣会社もどうしていいかわからずに、原状のまま偽装請負を継続しているケースが増えています。背景としては、派遣の期間制限が大きいようです。3年経ったら派遣できなくなるのであれば、請負のほうがいいという声が聞こえてくるのは、そのあたりの問題があるのではないでしょうか。

それを回避するためには、派遣会社のほうから、もっと情報を提供し派遣先に危機感をもってもらい、派遣法の理解を深めてもらうよう、努力していかなければならないのではないでしょうか?その上で、お互い最も良い解決策を探っていくことが大切であり、そこまでするということで他社との差別化を図ることもできるのではないでしょうか?
 
【2007年11月08日】 2007年版「第25回サービス業総合調査」(日経MJ)
 ┏■ 2007年版「第25回サービス業総合調査」(日経MJ)
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   ■概要

  日経MJがサービス業47業種を対象に実施した2007年版(2006年8月― 2007年7月期決算)のサービス業総合調査の結果がまとまり11月7日に発表されました。全体の売上高は前年度比4.9%増と、伸び率は前回調査に比べて1.2ポイント鈍化しました。ただ増収は41業種あり、前回調査時より3業種増えました。

  業種別の売上高伸び率上位には「人材サービス」「保育サービス」などが入り、少子高齢化や制度変更に対応した企業の好調が目立っています。

【業種別売上高の増減率(%、▲は減少)】

上  位

 

下  位

人材サービス

21.4

専門学校・カルチャー教室

▲5.3

保育サービス

21.2

興行場

▲3.9

結婚式場・手配

21.1

結婚情報サービス

▲3.5

有料老人ホーム

19.6

観光バス

▲1.7

貸し駐車場

19.1

テレビ放送

▲0.3



   ■人材サービスの成長

  人材サービスの売上高は21.4%増え、今回調査した47業種のうち伸び率はトップとなりました。規制緩和に加え、景気回復による人手不足、生命・損害保険会社の保険金不払い問題に関連した調査人員の派遣など、いわゆる「特需」もあり売上を押し上げました。

  景気拡大により企業の採用意欲が高まり、2006年度の有効求人倍率は1倍を超え、14年ぶりに求人が求職を上回り、人材サービス会社の供給が追いつかない状況です。派遣や紹介する人材について1年前と比べ「確保しにくくなった」と回答した会社が全体の8割近くに登り、人材の確保が今後の成長のカギとなっています。

  そのため各社は、営業拠点を増やしたり福利厚生を充実させたりして対応しています。人材派遣大手のパソナでは、今年4月に、東京の表参道に派遣スタッフ向けの福利厚生施設「倶楽部パソナ表参道」をオープンさせました。エステやネイルサロン、レストランなどを併設しパソナの登録スタッフであれば割安で利用できるようになっています。

  また首都圏の派遣スタッフには通勤交通費を支給するなど、派遣スタッフが集まりやすい施策を整えています。

  当然、各社ともスタッフ獲得のためのコストが上昇しており、経常利益率は前年度に比べ大幅に減少する予定です。


  ■人材サービス今後の問題点

  人材ビジネスの課題については、最も多かった回答が「法令遵守の徹底」で全体の7割を占めるに至りました。クリスタルグループ崩壊にみる偽装請負の問題に加え、禁止業務への派遣を行ったフルキャストの業務停止命令など社会問題に発展し、悪い意味で世の中に注目されるようになってしまいました。また国税庁からも悪質な脱税行為が見られる業種として重点取り締まり業種にあげられるなど、悪いイメージでみられることが多いようです。今後さらに発展していくためにも、コンプライアンス重視は欠かせないことでしょう。

  ついで、スタッフ確保の面から「スタッフの待遇改善」を挙げる企業も4割強に上っています。バブル景気崩壊後、派遣料金が押さえられており派遣スタッフの賃金も伸び悩んでいましたが、人手不足を理由に派遣社員の時給を上げる提案も通りやすくなっており、人材サービス会社も今後、スタッフの時給を上げるところが増えてくると思われます。


   ■【人材サービス売上上位10社】

順位 社名 本社 部門別売上高(百万円) 前年度比伸び率(%) 決算月

グッドウィル・グループ

東 京

412,653

250.9

スタッフサービス

東 京

323,443

3.7

パソナ

東 京

231,231

13.5

テンプスタッフ

東 京

228,868

7.5

アデコ

東 京

207,900

7.8

12

リクルートスタッフング

東 京

205,491

13.2

ニチイ学館

東 京

110,609

2.7

マンパワー・ジャパン

神奈川

98,000

5.4

12

メイテック

東 京

78,875

0.7

10

フジスタッフ

東 京

47,600

9.4



   ■今後成長する人材サービス会社になるために

  現在、派遣スタッフが集まらないとの相談を多くお受けします。それらのお客様に共通する問題点は、人を集められるオーダーが少ないことにあります。派遣社員が働いてみたいと思える場所・環境・業務内容・時給などがそろっていなければ、どんな媒体に求人広告を出しても応募は少ないはずです。そんな場合は、営業とコーディネーターがよく話し合い、どんな企業からどんな業務のオーダーをとってくればいいのかを明確にしなければなりません。

  今まで出した求人内容と応募状況を照らし合わせながら、集まりやすいオーダーとそうでないオーダーに分けて、その違いを明らかにして下さい。

  またたくさんの求人がネット媒体を中心に溢れ返っています。その中で差別化するのは、とても難しい状況になっています。ネットを使うユーザーの特徴は、検索エンジンを使って情報収集していることが上げられます。そこで自社を検索してもらうためには、自社のホームページが重要なツールになります。

  コンテンツを充実させ、スタッフがやってみたい仕事を掲載し、検索エンジンに選ばれる対策を施したりすることで、求人媒体以外からも人を呼べるような仕組みを作らなければ、今後の成長は見込めないのではないでしょうか。
 
【2007年10月11日】 バイク便ライダーは「労働者」、厚生労働省が見解を示す
 ┏■ バイク便ライダーは「労働者」、厚生労働省が見解を示す
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  ■バイク便ライダーとは?

 自転車やバイクで書類を運ぶ姿を見たことがありますか?渋滞で動かない車をしり目に、車の間をぬうようにして走り抜け、できるだけ短時間で目的地まで書類を運ぶのが彼らの仕事です。

  バイクを使って仕事をする人をバイク便ライダー、自転車を使って仕事をする人をバイシクルメッセンジャーなどと呼んでいます。

  電子メールを使えば、瞬時に情報が送れる時代ですが、まだまだ紙を使った書類が必要なことが多いようです。そのため多くの業者がこのビジネスに参入しています。

  ■バイク便ライダー達の雇用形態

 バイク便会社での給与体系には、時給制と歩合給制の2種類があります。
会社によっては歩合給のみを採用しているところもあるようですが、多くは、この2種類を併用しています。

  はじめてバイク便ライダーになる人には、時給制を選択することが多く、慣れてくるに従って歩合給制に移行することが多いようです。

  バイク便ライダーやメッセンジャーは、会社と雇用契約を締結することは少なく、会社と運送請負契約を結ぶ個人事業主として働いているケースがほとんどです。

  個人事業主であるため、車両やガソリン代等の諸経費も自己負担になる上、事故にあっても労災保険が適用されないため、その間仕事ができない上治療費は自己負担となってしまいます。当然バイクの修理代も自己負担となり非常に不安定な状態となります。

  その反面、ライダー達の報酬は高く100万円以上の月収を稼ぎ出すミリオンライダーといわれる人も存在します。

  ■実体は労働者!

 そんな中、バイク便大手の「ソクハイ」のメッセンジャーが、今年1月に労働組合を結成し「バイク便ライダーやメッセンジャーは、実態は労働者であるにもかかわらず、個人事業主として扱うのはおかしい」と訴えていました。最近では、インディペンデントコントラクター(業務請負人)という呼び名で、営業や一般事務の仕事でも個人請負契約が広がっているといわれています。

  ■厚生労働省は「労働者」との見解を!

  労働局では、バイク便ライダーやメッセンジャーの実態を調査し、労働者に該 当するという判断を下し厚生労働省にお伺いを立てていました。それを受けて9月27日厚生労働省は、労働局に「使用従属関係が認められる」ため、労働局の見解どおりである旨の回答を出しました。(基発第0927003号、基発第0927004号参照)

  具体的には、メッセンジャーについて、事務所や集合時間などがあることから

(1)時間的・場所的な拘束を受け仕事の依頼を拒否できない。
(2)業務のやり方に指揮監督が行われている。
(3)勤務日、勤務時間が指定され出勤簿で管理されている(拘束性がある)
   などとして「労働者性がある」と判断した労働局の見解を全面的に認めました。
 
【2007年09月06日】 激変する派遣業界、これからの成長はどうなる?
 ┏■ 激変する派遣業界、これからの成長はどうなる?
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  ■派遣法施行後の派遣会社

 人材派遣会社は、今思えば、派遣法が施行された1986年から十数年間は、事務職を中心とした業務に人材を提供する会社が大半だったようです。

  派遣期間も派遣法で定められた上限である3年を活用し、多くの派遣会社が長期にわたってスタッフを抱えていた時代でもあったのではないでしょうか。もちろん3年を経過したスタッフは、新たな派遣先に配属され、そこでスキルと経験を積んでいくというスタイルが定着していました。

  もっとも中には、派遣法違反と知りながら3年以上就業している派遣スタッフも多数存在していましたが、良好な関係を保ちながら進んできたように思われます。その背景としては、不景気の中、企業が正社員を採用しなかったため派遣という働き方を選ぶ他に道がなかったスタッフも多かったと思われます。

  派遣先にとっては、それはそれでありがたい話であって、続けられる限り派遣社員を活用していこうと考えていました。それは派遣会社にとっても安定した売上をあげられることに他なりません。

  そのため、派遣会社は需要のある派遣先を開拓し労働市場に溢れている正社員になれず、就職できない人達を集めて、それらの企業に供給するという非常にいい循環を繰り返しながら、成長していくことができたのです。

  また派遣会社の数も今ほど多くなく、その成長を阻害するほどのものではなく、大手と中小の派遣会社が、共存していくことができた時代です。

  2000年ぐらいまでは、正社員・契約社員・パート・派遣社員のすみわけがうまくいっていた時代であったのではないでしょうか。ここに派遣という雇用形態が確立されるにいたりました。


  ■派遣にあらたな業態が出現

 ところが2000年に入ると、環境が大きく変わり始めてきます。少しづつではありますが企業の景気が上向き始めていくと同時に、物流、倉庫業の軽作業への人材ニーズが増加し、自社で採用しきれず従来型の派遣会社に頼んでもコストがかさんでいた企業の人手不足感が高まり始めました。

  そこに目をつけたのがグッドウィルグループやフルキャストといった短期・単発の仕事に大量に人材を送り込む企業が、大きく成長して今話題になっている、日雇い派遣という新しい市場を確立したのです。

  日雇い派遣またはスポット派遣と呼ばれる形態は、最大手のグッドウィルとフルキャストの2社で、全体の7割弱を占めています。企業の要請に応じて迅速に大量の作業員を提供できるのがスポット派遣の最大の特色です。派遣先として特に多いのが物流業界での業務です。引っ越しや倉庫内での仕分け作業では、派遣社員が正社員やアルバイトを上回ることもあるくらいです。

  この業態は、もともと派遣可能な26業務外の仕事であるため業務請負契約で行われていました。しかし、1999年の派遣法改正で派遣業務が自由化された結果、派遣が可能となり益々多くの需要が発生しました。これに加え、販売業務などの派遣も可能になり、スポット派遣を行う派遣会社の数も大幅に増えてきました。


  ■製造業の派遣解禁とクリスタルの崩壊

  一方、1990年代、バブル崩壊後の製品需要の急激な減少と膨れ上がる労務コストの対策、更には製品寿命の短期化に大手製造業は、頭を痛めることになります。

  「できれば生産の増減にあわせて人員も調整したい。そうすれば余剰人員を抱えずにすむ」というメーカーのコスト意識に乗じて、安い労働力を大量に供給する企業が現れてきます。

  それがクリスタルグループを頂点にした業務請負会社です。製造業務も派遣法で派遣が禁止されていたため一般の派遣会社が進出することはありませんでした。

  その隙間を縫うようにしてクリスタルグループは急成長し、6000億円の売上をあげる企業になりました。しかし、その実態は、業務請負とは名ばかりのまさに労働力を提供する派遣そのものでした。

  この状況下の中2004年3月1日改正派遣法が施行され、製造業務の派遣が認められるようになりました。法的に派遣が認められるようになると従来の請負が見直されるようになってきました。

  これが偽装請負問題(労働力の提供である派遣でありながら契約形態を請負にすること)です。不思議なことに、この違法派遣を行っている可能性が高い業務請負会社は、大小あわせて1万社ぐらいあるのではないかともいわれています。この業界は、派遣のように許認可・届出制度をとっていないため実態をつかむことはできません。

  もちろん請負業界では「適正な請負」を行っている企業も多く存在しています。
すべてが偽装請負とはいいませんが、クリスタル元幹部の発言にある「請負は適正な形でやれば利益はでない。偽装請負だからもうけることができる」という意識が強いことも事実でしょう。

  しかし、もう偽装請負はできません。それはクリスタルグループの崩壊により明らかになっています。今後は、「派遣」と「適正な請負」に集約されていくことでしょう。


  ■スポット派遣の今後

  さて順調に成長していたと見られる前述のグッドウィルグループやフルキャストが行っていたスポット派遣でも大きな問題が発生しました。この業界もまた、派遣と請負が不明瞭な状態のまま続いています。そんな中フルキャストが何と業務停止命令を受けるに至ったのです。

  理由は、禁止業務への派遣です。数回にわたる業務改善命令を受けながら再び禁止業務への派遣を行ったことによる措置でした。日雇い派遣を主力にしたフルキャストが、1ヶ月間(最大2ヶ月間)の業務停止命令を受けるのは、死活問題です。

  事実、株価は大幅に下落し、創業者である平野氏の代表権返上という大きな代償を払わざるを得なくなったフルキャスト。今後の動向に注目されますが、もう2度と法令違反は許されません。

  以上、明らかなように人材ビジネスの業界は3つの大きな力が混在してきました。1つは事務を中心とした一般的な人材派遣会社。2つ目が日雇い派遣という新たな言葉を登場させたフルキャストやグッドウィルを中心とする短期間に大量にスポットで人材を供給するグループ。3つ目は製造業務を中心とした業務請負会社。

  今後は、コンプライアンスの下、人材派遣法の下再構成されていくことでしょう。どの形態が今後派遣の中心となっていくのかは定かではありませんが、まとまった期間の仕事に派遣していくグループと短期間のスポット業務を中心に派遣していくグループの2極分化が更に進んでいくと思われます。

  その中で、成長させるためには、順法意識を高め法令に沿った運用を図る体制を整える必要があります。クライアントも今回の一件で大手企業を中心に、契約を見直していくことになるでしょう。しかし、それだけでは成長できません。

  いかにスタッフの確保ができるか、更にはいかに定着率を高められるかが、今後の成長に欠かせないのではないでしょうか。もちろんそのためのIT投資も行わなければなりません。それに加え、スタッフに接する派遣会社側の社員のスキルアップも非常に重要な要素なのではないでしょうか。

  早くそれらの仕組みを確立し運用できた企業こそが、最終的に生き残れる人材ビジネス会社になると思います。
 
【2007年08月01日】 派遣給与天引き「違法」??
 ┏■ 派遣給与天引き「違法」??
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   ■データ管理費にメスが入る?!

  派遣会社の方には、あまり馴染みがないかもしれませんが、古くから請負会社は、スタッフから「データ管理費」というものを給与から天引きしていました。呼び方は様々でデータ管理費以外に「データ装備費」、「安全管理費」、「安全協力費」、などの名称が使われています。

 「データ管理費」は、元々損害保険料の名目で現場勤務1日につき百円〜数百円を徴収するとされていました。しかし、実態は、請負会社の利益源となっていることがほとんどのようです。

 請負会社からは反論があるとは思いますが、損害保険には業務を請負う中で発生する事故等で請負責任賠償保険というものがありますが、それは請負会社が企業として加入すべきもので労働者へ負担を強いるべきものではありません。

 そんな中、グッドウィル・グループの労働組合である「グッドウィルユニオン」が「データ管理費」(グッドウィルでは「データ装備費」といっています)を未払い賃金として返還を求め、今月から各地の労働基準監督署に申告し始めました。

 「データ装備費」について、グッドウィル側はトラブルに備えて任意で労働者から徴収した≠ニしていますが、ユニオン側は、説明もなく強制的に徴収された≠ニ反論しており、真向から食い違っています。

  ■給与天引きの際のルール

  「データ管理費」等については、徴収されている派遣会社や請負会社側にもそれなりの言い分があると思います。正当なものであれば、労働者に負担を求めることは、可能です。

 ただ、徴収する側は、そのルールを守る必要があります。労働基準法では、「賃金全額払い」の原則があり、その例外として所得税の源泉徴収や社会保険料を賃金から控除することが法令で認められています。

 しかし、実際には、社宅費、社内積立て、組合費、財形貯蓄といったものが控除されているケースが多く見られます。「データ管理費」などもこれらの控除と同じく労使協定によって賃金から一定のものを控除して支払うことができる、とされています。

 労使協定とは、使用者と「当該事業所において労働者の過半数で組織される労働組合、そのような組織がない場合は労働者の過半数を代表する者(労働者代表)」との間で取り決める協定をいいます。

 その上で雛形にあるような「賃金控除に関する協定書」という書類を作り、控除の対象となる具体的な項目や各項目別に定める控除を行う賃金支払日を定めておく必要があります。この協定書は労働基準監督署に届出をする必要はありません。

 しかし、控除できる項目については、なんでも控除できるというものではありません。そのために、労使協定を必要としているわけです。

  ■グッドウィルの対応

 今回のグッドウィル側の説明では、「データ装備費」について『ユニフォーム、ヘルメット等の安全装備、情報管理、万が一の際の十分な補償を得るため、会社で一括加入している障害・物損の民間保険料の一部に充当するもの』としています。金額は勤務ごとに200円とあります。

 また、さすがに不透明な部分があることを理解していたのか、徴収は任意となっています。しかし、労働者としてはこの支払を拒否することができないのは容易に想像できますよね。

 このように、不透明な部分があるため、労働者側の返還請求に対してグッドウィルの回答が二転三